2005年10月28日

刑法第三十九条

39-刑法第三十九条-

 精神鑑定士の助手として、残忍な殺人犯の精神鑑定に関わることになった、小川香深。鑑定が進むにつれ、男に多重人格の症状が現れ始める。鑑定を行った教授は、被告は多重人格だという鑑定を下すが…。

 いわゆる「法廷モノ」にも関わらず、この映画は、実は、この被告が多重人格かどうか、その秘密を探ったり、謎解きをすることを目的にしていない。だから、証拠集めに奔走する助手もいないし、尋問や精神鑑定のシーンも少ない。種明かしをしながら、ストーリーが進んでいくようなもので、見ていて疑問も何も感じない。

 特に大きな山場もなく、「ふむふむ…」と見つづけてラストに至る。このラストが、見た目には「失敗」なのだけど、本当は「成功」(もしくは正義)ってところに深さがあるんだと思う。その題のとおり、「刑法第三十九条」――責任能力の有無を問う――というメインテーマに、最初から最後まで貫かれていることが見終わった後に分かる。

 最近、精神鑑定で無罪になる…といった事件が確かに多い。それから、未成年が未成年であることを逆手にとっておこす事件も…。
 「喉もと過ぎれば…」で、犯人が捕まると忘れてしまいがちな事件の問題性。映画には「娯楽」としての役割のほかに、時にはこの映画のように「問題提起」をする必要があるように思う。この映画はその部分を正確にえぐっている。

 それにしても――なんでこの登場人物はみんな「つぶやく」んだろう。声が聞き取りにくいっつーの。ほんとに。ボリュームを上げたり下げたり大変。

 しかし、堤真一はすごかった。それから、これも超個人的だが、まさに今日、ぶらついてきた北九州市の門司港界隈が舞台になっているのも興味深かった。

 邦画を見ると「これなら2時間ドラマで十分」と思うこともあるが、これは違う。見ごたえがあって、面白かった。
<2002.3.10>

■データ

出演:鈴木京香堤真一江守徹山本未来勝野政信樹木希林

監督:鈴木芳光

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posted by 3 at 22:21| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

十二夜

十二夜

 美しく仲の良い双子の兄弟が航海の途中、嵐に巻き込まれる。妹は一命を取り留め、自国と対立する国へと流れ着くが、兄は荒れ狂う海の底へと消えてしまう。悲しみの中、身を隠した妹は逃げる途中に垣間見た公爵に心惹かれ、彼に仕えるため男装することを決意するが…。

 シェークスピアの文学はよく映画化される。最近でも「タイタス」「ロミオ+ジュリエット」「ハムレット」etc…。

 「それだけ人の心を掴むストーリーだ」と言われればそりゃそうなんだけど、考えてみよう。さっき例に出した映画は、CGを駆使したり、現代版にしたり…と手を加えていて「シェークスピアという古い文学にも現代に通じるこんなところがあるのか!」と思わせる内容。だから、面白いかどうかは別にして斬新。

 「十二夜」は、舞台や時代ををそのまま映画化。そこには特に新しさは無くて、あるのは妙な安心感、安定感。

 しかしやっぱりストーリーが面白いから、映画も普通に面白い。一般的には「終わりよければ全て良し」だけど、「終わり悪くても中間部分が良ければそれなりに良し」なのがこの映画。起承転結で言えば「結」の部分が、あまりに早すぎてしらけるけれど、その分「承」「転」が面白い。
<2002.3.26>

■データ

出演:ヘレナ・ボナム・カーター

原作を読むハムレットの作品と言えばこんなのもある。

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posted by 3 at 22:16| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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