2005年10月28日

A.I (A.I)

A.I.

 地球の温暖化が進み、人口を減らさざるを得なくなった人類。彼らの手足となって働くのは、精密に作られたロボットたちだった。ロボット研究において最後のテーマ…それが「愛」という感情だった…。

 A.I(人工知能)を持ち、母親を一心に愛するロボット“デイビッド”を演じたハーレイ・ジョエル・オスメント…。やはりただの子どもじゃない。

 やや子どもらしさを無くしている昨今のハーレイくん。アカデミー賞でプレゼンターとして登場した時の、あのスピーチなんか、ちょっとオッサンだったぞ。しかし、その、微妙〜にウソっぽい子どもらしさが、この映画では、時々見え隠れしてロボっぽく見える。

 見てて「なんや、こいつ…その子どもらしすぎる微笑は…」と、正直気持ち悪い時があった。まったくの人間ではないけど、まったくのロボットでもない、そのへんの微妙な感じを演じててうまかった。

 この映画は、ハーレイ君に尽きる。物語自体は「メルヘン」。大胆な起承転結はないのだから、出ずっぱりのハーレイ君がコケたら、この映画もコケてたと思う。

 そのストーリーだが、とても良かったと思う。というのも「愛」をロボットに持たせることへの人間の矛盾が、ちゃんと織り込まれていたから。何も考えさせない、ただの娯楽映画ではない(ただね〜、号泣するような映画ではないと思うがねぇ)。

 個人的には、ジュード・ロウの底抜けに明るい役柄が浮いていてちょっと…。ロボットのイメージに彼はぴったりなはずのに(これまでも、人間じゃない役はあったし…)見てみるとハマっていなかった気がする。その点がちょっと残念でした。
<2001.7.7>

■データ

出演:ハーレイ・ジョエル・オスメントジュード・ロウフランシス・オーコナーサム・ロバーズ
監督:スティーブン・スピルバーグ、制作年:2001、制作国:アメリカ

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posted by 3 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エンジェル・スノー (原題 ハル(一日/a day))

エンジェル・スノー

 結婚6年目のジヌォンとソギュンには子どもがいない。血のつながらないおばさんに育てられたジヌォンは、温かい家庭を夢見て、子どもを産みたいと切に願う。しかしその夢をくじくかのように、数度にわたる人工授精の結果も芳しくなかった。「これが最後」と踏み切った2人に、奇跡が起きるが…

 素晴らしい愛情の映画。ジヌォンとソギュンの愛、おばさんとジヌォンの愛、生まれてくる子どもと親の愛。画面からあふれでる、深い深い愛情に、涙をとめることができなかった。

 気が強いジヌォンは一見するとただのわがまま言いたい放題のキツ〜い女の人。そんなジヌォンの言葉にも、ただただソギュンは優しく接する。「ちょっと優しすぎなんじゃない…?」最初はそう思う。だけど、ラストに行くにつれて、ソギュンがジヌォンのことを深く理解して愛していることが分かってくる。そして、ジヌォンがソギュンを愛していることも。

 表面上だけでなく、どうしてこんなに心の奥の愛情までをも描くことができるのだろう。形で表せない「愛情」を、こんなにまで強く観客に伝える力はすごいと思う。

 結婚までの愛情を描いた作品はいろいろとあるが、結婚後の夫婦の愛情を描いた作品はあまり記憶に無い。でも、結婚はゴールではなく、ここから始まっていく。そしてこんなに深い愛情でつながれている夫婦は幸せだ…と思った。

 ストーリーの細部に渡るまでまったくケチをつけるところがなかった。人間ならだれしも、自分の心の底に持っているだれかに対する愛情――それも、恋人へ、というよりも、普段気づくにくい家族への愛情――を呼び起こす映画。この映画に出てくる愛情でつながれている登場人物たちは血のつながりがないのに、家族愛を強く感じるのは不思議な感じがした。
<2001.7.16>

■データ

主演:イ・ソンジェコ・ソヨン
監督:ハン・ジスン、制作国:韓国、制作年:2001

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エンジェル・スノー@映画生活
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バッファロー’66(BUFFALO'66)

バッファロー'66

刑務所から出てきた男は両親についた小さなウソのために、 ちょっとしたきっかけで出会ったレイラを誘拐する。 彼は刑務所に入っていたことを隠していたのはもちろん、 自分は結婚していると言っていたのだ。かくして、レイラと 男は両親の家に向かうのだが… 。

レイラを演じるクリスティーナ・リッチのワンピースの丈が絶妙。あれより長くてもいけないし短くてもいけない。どこかダサくて、あかぬけないんだけど憎めない、それはあのとっても中途半端なスカートの丈からくる印象だと思う。

ヴィンセント・ギャロは、自分がとっても好きな人なんだろうな…と思わせる映画。とにかく、主役の男の心理をとってもうまく描いてる。
ちっぽけなことにこだわりすぎる男。彼の生まれ育った環境をレイラと共に見ることで、その理由がなんとなく分かってくる。

最高なのはベッドシーン。あのシーンは、この男のナイーブで屈折した性格のすべてを物語っている。

逆にこの男の性格が許せなければ、この映画は面白くないかも。

ギャロと並んで主役と言えるであろう、レイラに関することはその「レイラ」という名前以外、何も明かされない。しかし、あの男にはやっぱり、むっちりしたレイラの「母性」が必要。痩せたスタイルのいい女優さんではダメなのだ。
想像を裏切るラストシーンではなかったが、終わり方も気に入った。
2000.10.31

■データ

出演:ヴィンセント・ギャロクリスティーナ・リッチアンジェリカ・ヒューストン
ベン・ギャザラロザンナ・アークエット
監督::ヴィンセント・ギャロ、制作年:1998、アメリカ

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刑法第三十九条

39-刑法第三十九条-

 精神鑑定士の助手として、残忍な殺人犯の精神鑑定に関わることになった、小川香深。鑑定が進むにつれ、男に多重人格の症状が現れ始める。鑑定を行った教授は、被告は多重人格だという鑑定を下すが…。

 いわゆる「法廷モノ」にも関わらず、この映画は、実は、この被告が多重人格かどうか、その秘密を探ったり、謎解きをすることを目的にしていない。だから、証拠集めに奔走する助手もいないし、尋問や精神鑑定のシーンも少ない。種明かしをしながら、ストーリーが進んでいくようなもので、見ていて疑問も何も感じない。

 特に大きな山場もなく、「ふむふむ…」と見つづけてラストに至る。このラストが、見た目には「失敗」なのだけど、本当は「成功」(もしくは正義)ってところに深さがあるんだと思う。その題のとおり、「刑法第三十九条」――責任能力の有無を問う――というメインテーマに、最初から最後まで貫かれていることが見終わった後に分かる。

 最近、精神鑑定で無罪になる…といった事件が確かに多い。それから、未成年が未成年であることを逆手にとっておこす事件も…。
 「喉もと過ぎれば…」で、犯人が捕まると忘れてしまいがちな事件の問題性。映画には「娯楽」としての役割のほかに、時にはこの映画のように「問題提起」をする必要があるように思う。この映画はその部分を正確にえぐっている。

 それにしても――なんでこの登場人物はみんな「つぶやく」んだろう。声が聞き取りにくいっつーの。ほんとに。ボリュームを上げたり下げたり大変。

 しかし、堤真一はすごかった。それから、これも超個人的だが、まさに今日、ぶらついてきた北九州市の門司港界隈が舞台になっているのも興味深かった。

 邦画を見ると「これなら2時間ドラマで十分」と思うこともあるが、これは違う。見ごたえがあって、面白かった。
<2002.3.10>

■データ

出演:鈴木京香堤真一江守徹山本未来勝野政信樹木希林

監督:鈴木芳光

原作を読む

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十二夜

十二夜

 美しく仲の良い双子の兄弟が航海の途中、嵐に巻き込まれる。妹は一命を取り留め、自国と対立する国へと流れ着くが、兄は荒れ狂う海の底へと消えてしまう。悲しみの中、身を隠した妹は逃げる途中に垣間見た公爵に心惹かれ、彼に仕えるため男装することを決意するが…。

 シェークスピアの文学はよく映画化される。最近でも「タイタス」「ロミオ+ジュリエット」「ハムレット」etc…。

 「それだけ人の心を掴むストーリーだ」と言われればそりゃそうなんだけど、考えてみよう。さっき例に出した映画は、CGを駆使したり、現代版にしたり…と手を加えていて「シェークスピアという古い文学にも現代に通じるこんなところがあるのか!」と思わせる内容。だから、面白いかどうかは別にして斬新。

 「十二夜」は、舞台や時代ををそのまま映画化。そこには特に新しさは無くて、あるのは妙な安心感、安定感。

 しかしやっぱりストーリーが面白いから、映画も普通に面白い。一般的には「終わりよければ全て良し」だけど、「終わり悪くても中間部分が良ければそれなりに良し」なのがこの映画。起承転結で言えば「結」の部分が、あまりに早すぎてしらけるけれど、その分「承」「転」が面白い。
<2002.3.26>

■データ

出演:ヘレナ・ボナム・カーター

原作を読むハムレットの作品と言えばこんなのもある。

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