2005年10月30日

オールアバウトマイマザー

オール・アバウト・マイ・マザー

 一人息子を事故で亡くした臓器移植コーディネーターのマヌエラ。息子の存在を知らせないまま別れた元恋人に、息子の死を知らせるために過去が詰まった町へと戻り、そこでの再会、出会い、別れを描く。

 過剰な期待をして見たが、それに見合う素晴らしい作品だと感じることができた。アクの強い女性(?)ばかりが出てくるのに、作品自体はしつこくない。むしろ淡々としているし、お涙ちょうだいでもない。人物の思いが上手に描かれている。

 スペインの雰囲気が画面からにじみ出るこの作品。まず、部屋のカラフルなこと…。どうしてあんなに派手な色ばかりを上手に組み合わせることができるんでしょう。あんな部屋にしたくなったが、一歩間違うととてつもなく落ち着かない部屋になるだろうな。

 とにかくとてもよい作品。アカデミー外国語映画賞を受賞したのも納得。
 ペネロペ・クルスが素朴さ、純情さを持ちながらも今風の女の子を演じている。
<2000.5.24>

■データ

出演:セシリア・ロス、マリサ・パレデス、ぺネロぺ・クルス
監督:ペドロ・アルモドバル 制作年:1998、制作国:スペイン

オール・アバウト・マイ・マザーを読む。
オール・アバウト・マイ・マザー ― オリジナル・サウンドトラックを聴く。

もっといろんなレビューを読むなら…ここ
posted by 3 at 23:26| Comment(3) | TrackBack(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

REDSHADOW/赤影

RED SHADOW 赤影


 平和のために働くため修行を積む「影」一族の忍者たち。幼なじみの赤影、青影、飛鳥の3人は、城に忍び込んで戦を食い止めようとするが…。

 オカマ忍者の吹越満さんをはじめ、目をこらしてじっくり見ていないと見逃してしまいそうな美味しいキャスト。エンドロールで「あっ!」「どこに出てた〜??」と残念に思った俳優さんが何人か。これは、事前チェックがおすすめ。

 設定は時代劇なのに、映像や音楽は現代を通り越して先に行ってる感じ。しかもそれが見事にマッチしているのがカッコイイねー。監督のなせる技。前作「SF サムライフィクション~」も見たくなりました。「忍者」という純日本な設定(「TAXi2」でも日本人の象徴はニンジャ〜だったし)って、下手すると目も当てられなかったかもしれないけど、この映画は斬新にかっこよく「日本」を見せてくれます。
 ストーリーは薄いけど、映像と音楽とカッコイイ日本を楽しむにはもってこい。笑いどころあり、笑いどころあり、笑いどころあり…(笑うだけかい〜っ)。そして、おきまりのアレも、きちんと押さえてくれてます。

 ただ「MISSION」ってのはいらなかった気がするけどなー。あれやるなら、せめて3つぐらいはMISSIONがないと…ヘンじゃない?
  <2001.8.17>

■データ

出演:安藤政信麻生久美子村上淳竹中直人奥菜恵藤井フミヤ舞の海秀平吹越満

RED SHADOW赤影 完全攻略極秘ガイドを買う。
RED SHADOW赤影COMIC VERSIONを買う。
RED SHADOW赤影 PREMIUM PHOTOも買っちゃう。

楽天レンタルで「RED SHADOW 赤影」を借りよう


もっといろんなレビューを読むなら…ここ
posted by 3 at 01:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アメリカンヒストリーX(AMERICAN HISTORY X)

アメリカン・ヒストリーX

ナチスの人種差別主義を崇め、胸に鉤十字の入れ墨をした兄。
いつしかその後を追うようにナチスに傾倒していく弟。
ある晩、兄弟の家に自動車泥棒が入ったことで事件は起こる…。

エドワード・ノートンの才能を再確認させられた作品。

「憎しみは憎しみしか生み出さない」という強いメッセージ性を持った「憎しみ」(フランス・マチュー・カソビッツ監督)に通じるものを感じた。

私が最も感動したのは、ラストシーンだ。正確に言うと、ラストシーンのその後。こんなにその後が気になる作品は多くないだろう。

ネタバレを気にしながら書ける範囲で書くと…(たぶん見てない人にはサッパリ分からないよね…)
憎しみの対象は変わるのか。変えることができるのか、できないのか。苦しんですべてを理解した上で出た結論を守ることができるのか…。

作品中だけでなく、ラストシーンの後の感情と感情のぶつかり合いまでも感じさせてしまう、心に残る作品でした。

■データ

出演:エドワード・ノートンエドワード・ファーロングビバリー・ダンジェロ、ジェニファー・リーン、タラ・ブランチャード、ウィリアム・ラス、イーサン・サプリー
監督:トニー・ケイ、制作年:1998、制作国:アメリカ

ポスターを買う

もっといろんなレビューを読むなら…ここ

アメリカン・ヒストリーX@映画生活
posted by 3 at 01:41| Comment(9) | TrackBack(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月28日

A.I (A.I)

A.I.

 地球の温暖化が進み、人口を減らさざるを得なくなった人類。彼らの手足となって働くのは、精密に作られたロボットたちだった。ロボット研究において最後のテーマ…それが「愛」という感情だった…。

 A.I(人工知能)を持ち、母親を一心に愛するロボット“デイビッド”を演じたハーレイ・ジョエル・オスメント…。やはりただの子どもじゃない。

 やや子どもらしさを無くしている昨今のハーレイくん。アカデミー賞でプレゼンターとして登場した時の、あのスピーチなんか、ちょっとオッサンだったぞ。しかし、その、微妙〜にウソっぽい子どもらしさが、この映画では、時々見え隠れしてロボっぽく見える。

 見てて「なんや、こいつ…その子どもらしすぎる微笑は…」と、正直気持ち悪い時があった。まったくの人間ではないけど、まったくのロボットでもない、そのへんの微妙な感じを演じててうまかった。

 この映画は、ハーレイ君に尽きる。物語自体は「メルヘン」。大胆な起承転結はないのだから、出ずっぱりのハーレイ君がコケたら、この映画もコケてたと思う。

 そのストーリーだが、とても良かったと思う。というのも「愛」をロボットに持たせることへの人間の矛盾が、ちゃんと織り込まれていたから。何も考えさせない、ただの娯楽映画ではない(ただね〜、号泣するような映画ではないと思うがねぇ)。

 個人的には、ジュード・ロウの底抜けに明るい役柄が浮いていてちょっと…。ロボットのイメージに彼はぴったりなはずのに(これまでも、人間じゃない役はあったし…)見てみるとハマっていなかった気がする。その点がちょっと残念でした。
<2001.7.7>

■データ

出演:ハーレイ・ジョエル・オスメントジュード・ロウフランシス・オーコナーサム・ロバーズ
監督:スティーブン・スピルバーグ、制作年:2001、制作国:アメリカ

楽天レンタルで「A.I. 特別版」を借りよう


もっといろんなレビューを読むなら…ここ
posted by 3 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エンジェル・スノー (原題 ハル(一日/a day))

エンジェル・スノー

 結婚6年目のジヌォンとソギュンには子どもがいない。血のつながらないおばさんに育てられたジヌォンは、温かい家庭を夢見て、子どもを産みたいと切に願う。しかしその夢をくじくかのように、数度にわたる人工授精の結果も芳しくなかった。「これが最後」と踏み切った2人に、奇跡が起きるが…

 素晴らしい愛情の映画。ジヌォンとソギュンの愛、おばさんとジヌォンの愛、生まれてくる子どもと親の愛。画面からあふれでる、深い深い愛情に、涙をとめることができなかった。

 気が強いジヌォンは一見するとただのわがまま言いたい放題のキツ〜い女の人。そんなジヌォンの言葉にも、ただただソギュンは優しく接する。「ちょっと優しすぎなんじゃない…?」最初はそう思う。だけど、ラストに行くにつれて、ソギュンがジヌォンのことを深く理解して愛していることが分かってくる。そして、ジヌォンがソギュンを愛していることも。

 表面上だけでなく、どうしてこんなに心の奥の愛情までをも描くことができるのだろう。形で表せない「愛情」を、こんなにまで強く観客に伝える力はすごいと思う。

 結婚までの愛情を描いた作品はいろいろとあるが、結婚後の夫婦の愛情を描いた作品はあまり記憶に無い。でも、結婚はゴールではなく、ここから始まっていく。そしてこんなに深い愛情でつながれている夫婦は幸せだ…と思った。

 ストーリーの細部に渡るまでまったくケチをつけるところがなかった。人間ならだれしも、自分の心の底に持っているだれかに対する愛情――それも、恋人へ、というよりも、普段気づくにくい家族への愛情――を呼び起こす映画。この映画に出てくる愛情でつながれている登場人物たちは血のつながりがないのに、家族愛を強く感じるのは不思議な感じがした。
<2001.7.16>

■データ

主演:イ・ソンジェコ・ソヨン
監督:ハン・ジスン、制作国:韓国、制作年:2001

もっといろんなレビューを読むなら…ここ

エンジェル・スノー@映画生活
posted by 3 at 22:25| Comment(2) | TrackBack(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

バッファロー’66(BUFFALO'66)

バッファロー'66

刑務所から出てきた男は両親についた小さなウソのために、 ちょっとしたきっかけで出会ったレイラを誘拐する。 彼は刑務所に入っていたことを隠していたのはもちろん、 自分は結婚していると言っていたのだ。かくして、レイラと 男は両親の家に向かうのだが… 。

レイラを演じるクリスティーナ・リッチのワンピースの丈が絶妙。あれより長くてもいけないし短くてもいけない。どこかダサくて、あかぬけないんだけど憎めない、それはあのとっても中途半端なスカートの丈からくる印象だと思う。

ヴィンセント・ギャロは、自分がとっても好きな人なんだろうな…と思わせる映画。とにかく、主役の男の心理をとってもうまく描いてる。
ちっぽけなことにこだわりすぎる男。彼の生まれ育った環境をレイラと共に見ることで、その理由がなんとなく分かってくる。

最高なのはベッドシーン。あのシーンは、この男のナイーブで屈折した性格のすべてを物語っている。

逆にこの男の性格が許せなければ、この映画は面白くないかも。

ギャロと並んで主役と言えるであろう、レイラに関することはその「レイラ」という名前以外、何も明かされない。しかし、あの男にはやっぱり、むっちりしたレイラの「母性」が必要。痩せたスタイルのいい女優さんではダメなのだ。
想像を裏切るラストシーンではなかったが、終わり方も気に入った。
2000.10.31

■データ

出演:ヴィンセント・ギャロクリスティーナ・リッチアンジェリカ・ヒューストン
ベン・ギャザラロザンナ・アークエット
監督::ヴィンセント・ギャロ、制作年:1998、アメリカ

ポスターを買う

バッファロー’66―ビジュアル・ブックを買う

楽天レンタルで「バッファロー'66 〈スタンダード・エディション〉」を借りよう

もっといろんなレビューを読むなら…ここ
posted by 3 at 22:23| Comment(5) | TrackBack(5) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

刑法第三十九条

39-刑法第三十九条-

 精神鑑定士の助手として、残忍な殺人犯の精神鑑定に関わることになった、小川香深。鑑定が進むにつれ、男に多重人格の症状が現れ始める。鑑定を行った教授は、被告は多重人格だという鑑定を下すが…。

 いわゆる「法廷モノ」にも関わらず、この映画は、実は、この被告が多重人格かどうか、その秘密を探ったり、謎解きをすることを目的にしていない。だから、証拠集めに奔走する助手もいないし、尋問や精神鑑定のシーンも少ない。種明かしをしながら、ストーリーが進んでいくようなもので、見ていて疑問も何も感じない。

 特に大きな山場もなく、「ふむふむ…」と見つづけてラストに至る。このラストが、見た目には「失敗」なのだけど、本当は「成功」(もしくは正義)ってところに深さがあるんだと思う。その題のとおり、「刑法第三十九条」――責任能力の有無を問う――というメインテーマに、最初から最後まで貫かれていることが見終わった後に分かる。

 最近、精神鑑定で無罪になる…といった事件が確かに多い。それから、未成年が未成年であることを逆手にとっておこす事件も…。
 「喉もと過ぎれば…」で、犯人が捕まると忘れてしまいがちな事件の問題性。映画には「娯楽」としての役割のほかに、時にはこの映画のように「問題提起」をする必要があるように思う。この映画はその部分を正確にえぐっている。

 それにしても――なんでこの登場人物はみんな「つぶやく」んだろう。声が聞き取りにくいっつーの。ほんとに。ボリュームを上げたり下げたり大変。

 しかし、堤真一はすごかった。それから、これも超個人的だが、まさに今日、ぶらついてきた北九州市の門司港界隈が舞台になっているのも興味深かった。

 邦画を見ると「これなら2時間ドラマで十分」と思うこともあるが、これは違う。見ごたえがあって、面白かった。
<2002.3.10>

■データ

出演:鈴木京香堤真一江守徹山本未来勝野政信樹木希林

監督:鈴木芳光

原作を読む

楽天レンタルで「39 -刑法第三十九条-」を借りよう

もっといろんなレビューを読むなら…ここ
posted by 3 at 22:21| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

十二夜

十二夜

 美しく仲の良い双子の兄弟が航海の途中、嵐に巻き込まれる。妹は一命を取り留め、自国と対立する国へと流れ着くが、兄は荒れ狂う海の底へと消えてしまう。悲しみの中、身を隠した妹は逃げる途中に垣間見た公爵に心惹かれ、彼に仕えるため男装することを決意するが…。

 シェークスピアの文学はよく映画化される。最近でも「タイタス」「ロミオ+ジュリエット」「ハムレット」etc…。

 「それだけ人の心を掴むストーリーだ」と言われればそりゃそうなんだけど、考えてみよう。さっき例に出した映画は、CGを駆使したり、現代版にしたり…と手を加えていて「シェークスピアという古い文学にも現代に通じるこんなところがあるのか!」と思わせる内容。だから、面白いかどうかは別にして斬新。

 「十二夜」は、舞台や時代ををそのまま映画化。そこには特に新しさは無くて、あるのは妙な安心感、安定感。

 しかしやっぱりストーリーが面白いから、映画も普通に面白い。一般的には「終わりよければ全て良し」だけど、「終わり悪くても中間部分が良ければそれなりに良し」なのがこの映画。起承転結で言えば「結」の部分が、あまりに早すぎてしらけるけれど、その分「承」「転」が面白い。
<2002.3.26>

■データ

出演:ヘレナ・ボナム・カーター

原作を読むハムレットの作品と言えばこんなのもある。

もっといろんなレビューを読むなら…ここ
posted by 3 at 22:16| Comment(0) | TrackBack(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。